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経済・政治・国際

2014年7月 2日 (水)

安倍内閣による集団的自衛権行使容認の閣議決定は憲法破壊行為

全米では6月20日に公開されたクリント・イーストウッド監督の映画『Jersey Boys(ジャージー・ボーイズ)』が9月27日に日本でも公開されるのに先立ち、映画の題材となったフランキー・ヴァリ&ザ・フォー・シーズンズについて、5月から連載を再開している。

ネタはたまっていて、どんどん書き進めなればならないところだが、ここ数日は暗澹たる気分の中で、書くことに集中することができない。その大きな原因は、昨日(7月1日)に行われた、安倍内閣による集団的自衛権行使容認の閣議決定という憲法破壊行為にある。

ツイッターではともかく、ブログでは普段は政治的なことは書かないようにしているのだが、今回ばかりは整理しておかないことには先に進めないと思い、あえて書くことにした。正直なところ、付け焼刃的な知識の部分もあり、読んで不快になる方もいるかも知れないが、ご容赦いただきたい。そして皆さんにも考えていただきたい。

まず、「集団的自衛権」とは何なのか。言葉自体が判りにくく、「個別的自衛権」との区別が付いていない人も多いようだ(私も最近までよく判っていなかったから、えらそうなことは言えない)。

万が一、他国から侵略された時に最小限の武力行使をするのが、個別的自衛権。それに対し、集団的自衛権というのは「自国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を、自国が直接攻撃されていないにかかわらず、実力をもって阻止することが正当化される」というもの。要するに、友好国が(自国とは直接利害関係のない)第三国と戦争する場合に、これに参戦することができてしまうという、想像を絶するもので、これが「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」という日本国憲法第9条に完全に違反する行為であることは、誰が見ても明らかだろう。

もちろん「自国と密接な関係にある外国」とは、アメリカ合衆国のことに他ならない。米ソ冷戦終結後、随一の軍事超大国となった米国に対し、テロはともかく、他国があえて攻撃を仕掛ける理由は、まず見当たらないと思われる。それにも関わらず、米国は戦争を続けてきた。それは軍需産業がアメリカ経済を成り立たせている側面があるからであり、失業者対策になっているからでもあり、戦争をすることで(自分たちの手は汚さずに)儲かる人たちがいるからである。恐ろしい話だ。

しかも、世界の警察を気取る米国は、理不尽な言い掛かりをつけては他の国や地域に攻撃を仕掛けてきた。2003年には、「イラクが大量破壊兵器を大量に持っている」という理由でイラク戦争を開始し、サッダーム・フセイン政権を崩壊させた。大量破壊兵器などというものは、結局見つからなかった。そして多くの死者、負傷者を出し、深刻なPTSD(心的外傷後ストレス障害)に悩まされている帰還兵も少なくないという。劣化ウラン弾による被爆、ライフライン破壊による感染症などの被害だってあるだろう。

これまでも米国から日本へは、このような大義なき戦争(という名の大量殺人)への主に経済面での協力要請があり、遂にイラクには自衛隊を派遣することになったが、それは人道復興支援に限られていた。第9条が歯止めとなっていたからである。それでも、米国の海外侵略について、日本政府は反対もせず、ひたすら支持を表明するのみだった。

今後もし日本において集団的自衛権が行使される事態となれば、このような理不尽な戦場へ自衛隊員などが送られてしまう可能性が出てきてしまうわけである。それだけでなく、徴兵制まで検討されかねない。そして、そのような第三国との戦争に加担するようになった結果、相手国の怒りを買い、日本国内がテロに見舞われる恐れも出てきてしまうだろう。

自衛隊の募集CMにAKB48の島崎遥香が起用され(秋元康は正気なのか?)、募集案内の封筒が届いたという報告もツイッターで散見された。もう動きは始まっているのだ。

私は9条を変えてしまうことには絶対反対だが、その是非はともかく、手続きに向けての議論も何も行わないまま、その解釈を自分勝手に変えようとしていること、実はこれが今回の最大の問題である。そもそも憲法は何のためにあるのか。国家権力の暴走を食い止めるためにあるのではなかったか。それをないがしろにしようというのだから、これは立憲国家として、絶対に許されることではない。

こちらのサイトでは「日本弁護士連合会へ: 安倍内閣を憲法違反で訴えるよう即します」というキャンペーンをやっていて、署名することもできる。

この解釈改憲については、Asian Kung-Fu Generationのゴッチさんの日記「解釈改憲になぜ反対なのか」が、読んでいて納得する部分が多かった。

閣議決定だけでは実行できるわけではないのだからまだ安心という声もあるが、これは安倍内閣にとって確実な第一歩であり、これから次々と手続きを進めようとするだろう。今後の動きについては絶対に注視しつつ、異議を唱えていかなければならない。

Comments

怒り心頭!!!

我が儘、屁理屈、こじ付け、独裁者・・・
多勢に無勢で三権分立を破壊してるとしか
思われないのが今の政治ではないだろうか
頼みの公明党も何かに釣られたとしか
考えられない
このまま行くと徴兵制も生まれるだろう
一部の特権階級だけが潤い、我々下々は増税で
締め付けられていくし・・・

それよりも今やらなければならないことは
たくさんあるだろう

国民よ括目せい!!!

Posted by: とぜんね | July 04, 2014 at 03:00 PM

とぜんねさん、コメントありがとうございます。

「三権分立を破壊」、ほんとにそうですね。まったく許しがたいことです。暴走をどうやって止めるのか、真剣に考えなければなりません。

Posted by: さいとう(鳩サブロー) | July 04, 2014 at 11:40 PM

>昨日(9/1)
というのは、7月1日のことでは?

Posted by: くま | July 06, 2014 at 12:29 AM

くまさん、こんばんは。

ありゃりゃ、大変失礼しました。こんな凡ミスしているようではダメですね。早速訂正しました。

ご指摘ありがとうございました。

Posted by: さいとう(鳩サブロー) | July 06, 2014 at 12:47 AM

2004年6月 3日 (木)

まことに残念

すでにIT media LifeStyleの記事『著作権法改正案、“修正”ならず――文部科学委員会で原案通り可決』などで報じられているように、輸入CD規制を含む「改正案」(絶対に“改正”じゃないから、せめて「改定案」と呼びたいね)が可決されてしまいました。
私なんぞは、『私たち音楽関係者は、著作権法改定による輸入CD規制に反対します』に署名こそしましたが、あとはラティーナのアンケートに応えてコメントを(無記名でしたが)寄せたぐらいで、全く力なく傍観しているのがせいぜいでした。
それにしても、あれだけ矛盾や欺瞞が噴出しても、法案って通ってしまうものなんですね。そんな中で奮闘された音楽評論家の高橋健太郎さん藤川毅さん、民主党の川内博史代議士をはじめとする、今回この問題に関わった多くの方々に感謝したいと思います。
高橋さんのコメント「力及ばずでした」も、藤川さんのコメント「著作権法の一部を改正する法律案 衆議院文部科学委員会で可決」も、じっくり読んで噛みしめたいものです。
これで終わりではない、ということはしっかりと認識しなくてはね。

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