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2023年6月 6日 (火)

フランキー・ヴァリ&ザ・フォー・シーズンズ、CD44枚組+LP1枚を収録した究極のBOXセット、満を持して登場!

数年前から予告されていた、フランキー・ヴァリ&ザ・フォー・シーズンズの壮大なる集大成BOXセット、"WORKING OUR WAY BACK TO YOU - THE ULTIMATE COLLECTION" (SMABX1132) が、英国のSNAPPER MUSIC / MADFISHから6月2日、ついにリリースされた。全世界2,500セット限定、CD44枚、LP1枚、内容充実のブックレット3冊からなる超豪華な箱である。

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内容は、1962年のフォー・シーズンズとしてのデビュー・アルバム "SHERRY & 11 OTHERS"から、フランキー・ヴァリの2016年のアルバム"'TIS THE SEASONS"までのオリジナル・アルバム31タイトル(CD32枚)に、別ヴァージョンを多く含む1968年のベスト・アルバム"EDIZIONE D'ORO"1993年と1995年のリミックス・アルバム2枚、子供向け企画の"JERSEY BABYS"2008年)、今回の目玉でもあるレア音源や未発表曲などを収録した編集盤5枚、1972年、73年、74年の未発表ライヴ盤各1枚という構成。アルバム未収録のシングルや別テイク、未発表音源などは、編集盤だけでなく、オリジナル・アルバムのボーナス・トラックにも振り分けられている。

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それに加え、未発表モノラル・マスターを使用した1969年のコンセプト・アルバム"THE GENUINE IMITATION LIFE GAZETTE"(以下GILGと表記)のアナログ盤(新聞を模した変形ジャケットの再現も素晴らしい)が付く。下の写真は左がオリジナル、右が今回のモノラル盤。

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Vee-Jay時代からPhilips中期までのアルバムは、モノラルとステレオの両方で発売されていたが、今回は両方の音源が2 in 1の形で収録されている(全部はチェックしていないが、ステレオ・マスターが存在せずステレオ盤にもモノラルで収録されていた曲は、モノラルのまま収録されている模様)。ただし例外があり、フランキー・ヴァリの最初のソロ・アルバム"THE FOUR SEASONS PRESENT FRANKIE VALLI SOLO"1967年)はステレオのみで収録(といっても10曲中8曲はシングルでも出ていて、モノラル・シングル・ヴァージョンは収録されている)。そしてフォー・シーズンズのGILGとフランキー・ヴァリ/フォー・シーズンズの"HALF AND HALF"1970年)はもともとステレオのみの発売だったが、今回発見されたモノラル・マスターも併せて収録。しかもGILGは前述のとおり、アナログとCD(演奏時間が長いため、モノラルとステレオは2 in 1ではなく2枚のCDに分けられた)の両方で収録されることとなった。

枚数も多く、まだまだ部分的にしか聴けていないが、特に未発表曲の数々には驚くばかり。そして一部のレア音源を除けば、音質もかなり良い。

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この中で一番の目玉は、MoWest / Motown時代(197174年)の未発表音源集だろう。未発表曲は未完成のものも含めると40曲にも及ぶと言われていたが、今回完成された形で復刻されたのは13曲で(それらの曲の別ヴァージョンも一部あり)、どれもが驚くべき素晴らしさ。それだけに、これらを持て余し、結局お蔵入りさせてしまったMotownに対しては、改めて怒りがこみあげてくるほどだ。また、マスターが残っておらず、メンバーが所持していたカセットからリマスターされた"I Wonder Why"のような貴重なトラックもボーナス・トラックとして収録されている。一方、2008年の編集盤"THE MOTOWN YEARS"に収録されていた"Charisma"のエクステンテッド・ヴァージョンは今回収録されなかったが、このあたりは権利を持つFour Seasons Partnership(つまりフランキー・ヴァリとボブ・ゴーディオ)の意向のようだ。

まだ聴き込めていないが、1979年に制作される予定だったディスコ・アルバム"BACK IN ACTION"が日の目を見たのも喜ばしい。

フランキー・ヴァリの2枚目のソロ"TIMELESS"1968年)はステレオ盤のみの発売だったが、シングル曲以外のほとんどの曲のモノラル・アウトテイクが発見されたとのことで、今回収録されている。未発表の"Stranger In Paradise""Natural Morning"なんていう曲もある。

GILGのモノラルも素晴らしく、"Wonder What You'll Be"のイントロにはステレオ盤にはないピアノの音が付け加えられている。"Genuine Imitation Life"の最初の1音にマスターの損傷があるが、アナログ盤にはあえてそのまま収録、CDでは普通に聴けるが、どうもその1音だけステレオ・マスターからダウンミックスして差し替えたらしい。そんな細かい配慮もみられる。

フランク・シナトラの"WATERTOWN"用のデモから、作詞のジェイク・ホームズとフランキー・ヴァリが歌う"Michael And Peter"なんていうのも収録されていてビックリ。

"HALF & HALF"のモノラル・マスターでは、"Circles In The Sand"がヴァージョン違いだったのにも驚いた。この曲のシングル・ヴァージョンは後半のパートをオルガンやホーン・セクションの入った別録音と編集と繋げてあり、これまで未復刻だったが、それともかなり違う。今回のDisc 19 "RARE AND UNRELEASED 1966 - 1971"の、本来そのシングル・ヴァージョンが入るべき場所には、前述のアルバムのモノラル・ヴァージョンの方が再度収録される形となってしまった。また、1970年のシングル曲"Lay Me Down (Wake Me Up)"は、その形では復刻されておらず、これまでにCD化されているのは、1990年の"RARITIES VOL. 2"で初登場した6分以上あるフル・ヴァージョンと、シングル・エディットを再現しようとして鋏を入れる箇所とフェイドアウトのタイミングが違ってしまった2007年の"JERSEY BEAT - THE MUSIC OF FRANKIE VALLI & THE 4 SEASONS"収録ヴァージョンの2つ。今回もシングル・ヴァージョンの復刻は叶わず、フル・ヴァージョンのみが収録されたが、もしかするとこのあたりのシングル・マスターはFSPのアーカイヴから失われてしまったのかも知れない。

しかしながら、例えばDisc 19に収録された完全未発表曲の数々を聴けば、そんな些細な点は吹き飛んでしまう。"Just Can't Help Believin'"(バリー・マンと61日に亡くなってしまったシンシア・ワイルのコンビの作品)だとか、"What Good Am I""Just How Loud (Can The Music Play)""The Goose""One Man"など、素晴らしいものばかり。

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1970年代以降の未発表録音にも注目したい。様々なアーティストによるビートルズ・ナンバーを集めた1976年の映画『第2次世界大戦』All This and WWII には"A Day In The Life""We Can Work It Out"を提供しているが(もちろんその2曲も今回収録)、それ以外の3曲のリハーサル録音が今回初めて公開された。そのうち"Golden Slumbers"はこれまでYouTubeにも音の悪い状態で上げられたりしていたが、"And I Love Her""Fool On The Hill"は今回初めて聴くことができた。どちらもいいアレンジだ。また、"Who Loves You"(愛はまぼろし)の、最初にドン・シコーニが歌ったヴァージョンにも驚かされた。また、アルバムを作れなかった1983年の幻の曲で、公式録音に至らなかった"You're Never Too Old To Rock 'n' Roll"も、リハーサルのデモ録音とライヴ録音の形で無事に収録された。…と、気付いたところを拾っただけでもこれだけあるし、まだまだいろいろ出てくるだろう。

ブックレットについてはまだ吟味できていないが、これも充実している。

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とにかくいくらでも楽しめそうな奥が深い箱である。

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コメント

初めまして。静 炉巌と言います。この記事を読ませていただいて、迷いに迷っていたボックスセットに、とうとう手を出してしまいました。恨みます…は冗談で、ほんとに素晴らしいボックスで、よくこんなすごいモノが発売されたなと、あらためて彼らのマイブームが来ています。こちらのサイトは、ちょうど彼らの本が発売された頃に知りまして、内容の凄まじいまでの密度に感心しています。あらためて、鳩サブローさんと、このサイトに感謝です。ありがとうございます!

はじめまして。コメントありがとうございます。お役に立てたならなによりです。全然更新できていませんが、引き続きよろしくお願いします。

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