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2009年11月14日 (土)

ピアソラの新しい10枚組 その3

(前々回の続き)
El bandoneon盤"El desbande"や東芝EMIからの日本盤『ブエノスアイレスな夜 1945-1956』などではイントロの6秒ほどが切れてしまっていた"Che Bartolo"が、"Maestro del tango"(CNR 29118)というCDにはアタマの半拍分だけが微妙に切れた状態で収録されていた、というところまで前々回書いたのでした。
これまた同じタイトルで違う内容の盤もある"Maestro del tango"ですが、該当のCDはこちら。しかも同じレーベルからは同じタイトルの2枚組も出ていたんですね(フィオレンティーノ伴奏楽団と46年のオルケスタの録音が混在)。しかも2枚組の2枚目は前記の1枚ものと全く同じ内容だという…。もう訳わかりません。tangostore.comのサイトでは各曲のアタマ45秒が試聴もできるので、real playerのロゴをクリックすれば「アタマの半拍分だけが微妙に切れた状態」を確認できます。
さらに前の回で触れたLantower盤のうち、"Grandes del tango / 18"("18"というのはシリーズの通し番号)の2枚目の方にも"Che Bartolo"が収録されていますが、こちらは試聴するかぎりではアタマ6秒が切れています。聴き比べてみると違いがよくわかります。この2枚組、46年のオルケスタの録音32曲中30曲を収録、というのもなんか中途半端。
つい最近までノーチェックだったこの"Grandes del tango / 18"ですが、2006年の盤だったとは知りませんでした。試聴した限り、問題の"Bandó"は、Euro盤"Sinfonia de tango - Paris 1955"同様、本来収まるべきVogue録音ではなく、ピアソラではない五重奏の録音を誤って収録。どうしてこんなことが起きてしまったのかな? LantowerとEuroは音源を融通し合ったりしているんでしょうか。オルケスタによるtk録音の2曲を「四重奏団」なんて表記してあるのも、なんだかなぁ。買う気が失せました。

さて、そのVogue録音『シンフォニア・デ・タンゴ』(全8曲)に関して、これまたつい先日まで重要な見落としをしていたのを反省せねばなりません。フランスVogueはこの曲目を1975年にLPで、1988年にCDで再発していますが(オリジナル・フォーマットではない)、いずれも疑似ステレオでした。Sono Punch盤"Paris 1955"収録の8曲も同様に疑似ステレオ。2000年に私の監修でBMGファンハウス(当時)からオリジナル・フォーマット、モノラルでのCD化を実現した際には、私の所蔵するオリジナル盤(何を隠そう、私がこれまでで最も高い金額で購入した盤なのです)からモノラル・カートリッジでDATに落とした音源をマスターとして使用したのですが、これはフランス本国にモノラル・マスターを請求したものの届かなかったための苦肉の策でした。
ところがモノラルのオリジナル・マスターはしっかり現存していたのですね!
2005年2月にBMGフランスから、ラロ・シフリンとアストル・ピアソラ、それぞれの25cmLPをカップリングした"Two Argentinians in Paris"というCDが出たのは知っていたのですが、内容をよく確認しないまま記憶の彼方に…。ここのところEuro盤の騒動などがあり、改めて調べていてこの盤の存在を思い出したというわけです。試聴できるサイトがあり、聴いてみて驚きました。音がいい! しかもモノラル! これはと思い、あわてて探したら、ありました。しかも$1.99! 香港のショップだったのですが送料込みでも1,000円しなかったのはラッキーと言うべきなのでしょうか?
先日無事届きましたが、何とオリジナル・マスター・テープからのデジタル・リマスター(もちろん世界初)で、ブックレットにはオリジナル・ジャケットも再現され(忠実度では日本盤が上ですが^^)、ピアニストがマーシャル・ソラールで1955年6月2日録音などと詳しいデータも載っていて、驚くやらうれしいやら。
カップリングされたシフリンのアルバムは"Rendez-vous dansant à Copacabana"というラウンジ・ジャズ風のもので、ピアノ・トリオ+ラテン・パーカッションによる演奏ですが、これも楽しげでよいです。amazonでも品切れだしちょっと手に入りにくくなってきたようですが、探してみる価値はあると思います。

Lantowerのもう1枚、 "Astor Piazzolla 1956-1957 Completo"は先日入手しましたが、これはラティーナ12月号(11月20日発売)にディスコ・ガイドを書きましたので、まずはそちらを読んで頂ければと。もちろんこのブログでも追ってご紹介します。

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